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松井山手動物病院

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お尻のできもの

2021年10月15日カテゴリ|ブログ,診察

こんにちは。
院長の奥田です。
だいぶ涼しくなってきましたね。
緊急事態宣言もあけたので、紅葉狩りなど行きたいところですが今後またどうなっていくのかは心配です((+_+))

さて、先日手術を行ったわんちゃんです。
わんにゃんドックでの診察の際に発見されました。
それなりに大きなしこりで肛門の右側にあり、肛門を左側に圧迫していました。

<以下に手術中の写真があります。閲覧ご注意ください。>

肛門の周囲にできるできものとして

・肛門周囲腺腫
・肛門周囲腺癌
・肛門嚢アポクリン腺癌

などがあり、肛門周囲腺腫は良性腫瘍で去勢手術をしていない中高齢のオスに多く見られます。
肛門周囲腺癌、肛門嚢アポクリン腺癌はどちらもその名の通り悪性腫瘍です。
今回は場所、大きさから肛門周囲腺癌、または肛門嚢アポクリン腺癌を疑いました。

腫瘍を疑ったときに考えることがあります。

果たして本当に腫瘍なのか?
腫瘍だとしたらどんな腫瘍なのか?
外科的に摘出できるのか?
できるとしたらどんな術式で行くのか?

それらを確かめるために各種検査を行います!
まずは『果たして本当に腫瘍なのか?』を確かめるところからスタートです。

一言にできものといっても、イボのようなものから腫瘍(良性悪性)、過形成、あとは炎症で腫れているだけと言うこともあります。
見た目ですべてが判断できれば良いのですが、現実は甘くなく見た目では判断できません。
そのため、判断をするための検査として針生検と言うものを行いました。
簡単に言うと、できものに針を刺して中の細胞を取って診る検査になります。
無麻酔で簡便にできるのですが、この検査だけでは確定診断まで得ることは困難です。
ただ、腫瘍なのか、炎症なのかのある程度の見極めは可能です!

さて、実際行ったところ写真のような感じで、炎症などではなく腫瘍だなと判断しました。

腫瘍だと判断し、次は『どんな腫瘍なのか?』です。
腫瘍の種類によって予後は大きく変化し、摘出方法も変わることがあります。
それを確かめるために、今度は組織生検を行いました。
簡単に言うと、麻酔下でできものを一部分摘出し、それを病理医に診てもらう検査になります。
せっかく麻酔をかけるので一気に全部摘出することも出来なくはありませんが、腫瘍によって術式や気を付けないといけないポイントも変わってくるため、段階的に行いました。

結果は『肛門嚢アポクリン腺癌』。
この腫瘍は、小さくても転移を起こしやすいたちの悪い腫瘍ですが、転移を起こしたとしても比較的長期間生存が見込めます。
摘出手術を行う前に、どんな腫瘍で今後の経過としてどんなことが考えられるか。
治療法にはどんなものがあるのか。
予後はどうなのかなどしっかりとお伝えできるのが、事前に組織生検を行うメリットでもあります(^^ゞ

肛門嚢アポクリン腺癌の治療は、外科摘出が第一です。
『外科摘出できるのか?できるとしたらどんな術式で行くのか?』これを考えた結果。。。
この子の場合、腫瘍がそれなりに大きかったため、分子標的薬と言う抗癌剤を先に使用してサイズを少しでも小さくしてから外科摘出に臨みました。
手術前の外観です。
写真だと分かりにくいのですが、点で囲んだ部分に腫瘍があります。

丁寧に剥離を行い摘出していきます。

摘出後はすぐそこに直腸の壁が見えている状態。


今後、会陰ヘルニアを起こす可能性が高いと判断し、予防的にメッシュによる整復も行いました。

術前の検査では明らかなリンパ節への転移像は認められませんでしたが、腫瘍の大きさを考えると、すでにリンパ節転移を起こしている可能性が非常に高いため、今後の経過観察が重要になります。
手術から1年後に転移がわかることもあるので、長期的な視点で治療していきます。
術後は特に問題なく、うんちも問題なく出せているとのこと(^^)/
また、腫瘍も完全摘出できていました。

抜糸も終わり、今後も頑張ろうK君!

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大きな手術

2021年08月31日カテゴリ|ブログ,診察

こんにちは。
院長の奥田です。
先日は、お昼に大きな手術があったため午後の診察開始時間が伸びてしまいご迷惑をおかけしました。
普段は午前と午後の診察時間の間に手術や検査を行っているのですが、先日はその時間だけでは足りませんでした。

一般診療を行う獣医師の多くは、人のように細かく診る科が分かれていることはなく、皮膚科、耳鼻科、神経科、産科、内科、外科など全科診療を行っています。
全てが完璧にこなせれば理想ですが、残念ながらそんな甘いものではありません((+_+))

※以下に手術中の写真があります。苦手な方は閲覧をお控えください。

先日行った大きな手術は、二次病院でも手術が難しいと言われた巨大な肝臓腫瘍でした。
肝臓の外科手術は腹腔内手術の中でも難易度は高いのですが、今回のワンちゃんの肝臓腫瘍は尾状葉と言う最も難易度の高い部分にありました。
疑われる病名は肝細胞癌。
犬の肝細胞癌はゆっくり成長し、あまり転移をすることがないため外科切除できれば完治が望めます。
術前のCT検査でも転移を疑う所見はありませんでした。
二次病院で困難と言われた手術、ただ外科手術で摘出できれば完治が望めるかもしれない。。。。
オーナー様と相談の上、手術に踏み切りました。

二次病院で難しいと言われる手術だったため、私の手には余りすぎるくらい余ります。
そのため外部よりフリーランスの外科医、また万全を期すために麻酔医も招聘し手術に臨みました。
(※基本的には私の手に余る手術は、手術が可能な病院をご紹介しそちらでしていただいています。
術後管理が当院で可能であり、オーナー様の希望があれば今回のように外部より外科医を招聘することもあります。)

血管も3か所確保し、動脈で血圧をモニターし、緊急時に使用する薬剤の準備も万全です。
そうなると必然的にシリンジポンプもいっぱいです。

全ての準備を整えいざ、手術!

開腹すると、目の前に巨大な腫瘍。。。((+_+))

見えている部分ほとんど腫瘍です。
手術は、大きな問題なく無事に終わり、ただただ圧巻でした。

摘出した腫瘍です。
やはりすごく大きい。。。

この子は手術翌日から非常に元気で、本当に大きな手術をしたのかと疑うほどでした(;^ω^)

病理検査の結果は、高分化型肝細胞癌。
マージンはクリア⇒完全切除!!(*´▽`*)
念のためしばらくは経過観察が必要ですが、完治が期待できる結果だったので良かったです!

あまりあることではありませんが、このような大きい手術がある場合は診察時間の変更をさせて頂くことがあります。
ご了承くださいm(_ _)m

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不妊手術について

2021年02月14日カテゴリ|ブログ,診察

こんにちは。
院長の奥田です。

緊急事態宣言も延長され、オリンピックはごたついて、、、
なかなかいいニュースがないですね((+_+))

さて、今回はわんちゃんの不妊手術について少しお話しをします!

不妊手術は、全身麻酔下で卵巣、または卵巣・子宮を摘出する手術を指します。
うちを含め多くの病院が卵巣・子宮の両方を摘出していることが多いです。

動物病院では去勢手術と並んで一般的に行われている手術になりますが、皆さん手術をするべきなのかどうなのかよく悩まれると思います。
不妊手術をすることの是非に関しては、正解はありません。

手術に伴うメリット、デメリットをどう考えられるかだと思っています。

<メリット>
・性ホルモンが関係する病気(子宮内膜炎、子宮蓄膿症、乳腺腫瘍など)を予防できる。
・ヒート(生理)に伴う体調不良やストレスの軽減。

<デメリット>
・全身麻酔が必要。⇒麻酔のリスク
・術後に太りやすくなる。

実際の手術はどんなものなのかと言うと、、、、
当院での不妊手術の流れです(/・ω・)/

絶食絶水で午前に来院。

身体検査を行い、問題なければお預かり。

術前検査(血液検査、胸部レントゲン検査)を行い、手術・全身麻酔のリスク判定。

問題なければ全身麻酔を行い、手術。
DSC_0027
静脈点滴、気管挿管、心電図、血圧計、パルスオキシメーター、体温計と様々なモニターを行い、こんな感じでの手術になります。
DSC_0031
術創はこんな感じに。

覚醒をしっかり確認し、エリザベスカラー、もしくはエリザベスウェアにて術創を保護。

⑥夕方以降、もしくは翌日に退院。

1週間後以降で抜糸。

小型犬や若齢の子であれば術創は写真のように小さく済むことが多いですが、脂肪の付き具合などにもよって創の大きさは変わります。
大型犬では安全のため少し大きくなります。
傷口を小さくするのが目的ではなく、無事に手術を終えることが一番の目的なので(;’∀’)
とにもかくにも安全第一です!

どうしたらいいんだろうと悩まれていたらお気軽にご相談ください(*^^)v

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異物食べちゃった・・・・

2021年02月09日カテゴリ|ブログ,診察

こんにちは。
院長の奥田です。

1月はなぜか異物を食べてしまったと来られる方が多い月でした。
stay homeの関係なのか???

消化できるもの、うんちとして出てくれそうなものであればいいんですが、そうじゃないものを食べちゃうことも多いんです。
中毒起こしてしまうものであったり、腸に詰まりそうなもの、刺さってしまいそうなものは危険です!

フレンチブルドックのUちゃんは、帽子の先についている飾りのボンボン食べちゃったかもと来られました。
以前にもお話ししましたが、繊維系はレントゲンにうつってきません((+_+))
食べた可能性が高いとのことなので、まずは吐かせる処置を行いました。
吐いてはくれたものの、ボンボンは出てきません。。。。
こうなると次は麻酔かけての処置になります(/ω\)

全身麻酔をかけて内視鏡で胃の中を覗いてみると。。。。。

・・・あった!
が、結構大きい。。。。。

鉗子で引っ張り出せないか格闘したものの噴門と言う胃の入り口のところでひっかかってしまって取り出せない(;’∀’)

鉗子で出せない以上、開腹して取り出すしかありません。
そのまま開腹手術を行い、取り出したものがこれ。

DSC_0349
こんだけ大きいとそりゃひっかかる(/ω\)
むしろよく呑み込めたなと。。。。

その後の経過は順調で、次の日から食欲はあり無事に退院していきました(*^^)v

次は、ヨーキーのMちゃん。
お散歩のときに何か白くて硬いものを食べてしまったとのこと。

何かは不明。。。。
ひとまずレントゲンを撮ってみると、何か胃にある。

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レントゲンに白くうつるものは、基本的には金属や骨と言った【硬い】物です。
この子の体にとってはそれなりに大きく、辺縁がとがっていそうなため内視鏡で摘出することにしました。

無事内視鏡でとれたものがこれ。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

鳥の骨のようでした。
なんでこんなものが道端に落ちていたのかは謎ですが、やはり先端は固くとがっている部分があったため胃腸に刺さる可能性もありました。

内視鏡で摘出ができれば、入院も必要ありません!
この子は、夜に来院されたため全身麻酔後の覚醒に1泊お預かりしましたが、翌日元気に帰っていきました(*^^)v

あとは同じことを起こさないように気を付けてもらうしかありません!
お願いだからもうしないでねー!!

 

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仔猫の大腿骨骨折

2021年01月26日カテゴリ|ブログ,診察

こんにちは。
院長の奥田です。

いつになっても、ニュースは新型コロナウイルス感染症の話題ばかりですね。。。
緊急事態宣言も延長されるのかどうなることやら(*_*)
早く明るいニュースで持ちきりになってほしいものです!!

さて話が変わって。
ここのところ、ちょこちょこ整形外科の手術をしています。
手術はほとんど毎日行っているのですが、やはり圧倒帝に多いのは去勢、避妊などの予防手術です。
整形外科の手術はそこまで頻度が多くないので、執刀するときはいつも以上に気合が入ります(/・ω・)/
今回手術を行ったのは子猫ちゃん。

その子猫ちゃんは保護された子だったのですが、ある日急に右の後ろ足の使い方がおかしいと来院されました。
触診でも痛みが認められ、状態の確認のためにレントゲンを撮ってみると、、、

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右の大腿骨の骨頚部が骨折していました。
そりゃ痛いはずです(*_*)

治療法としては、

➀ピン固定

②骨折している部分を切除する、大腿骨頭切除術

➂全股関節置換術

があります。
それぞれにメリット、デメリットがあって

➀ピン固定:うまく癒合してくれれば、本来のパフォーマンスが可能。ただし、うまく癒合しなかったり、壊死したりと術後のトラブルは多い。

②大腿骨頭骨頚切除術:日常生活には問題ないが、本来のパフォーマンスより少し劣る。痛みをとる緩和的な手術。

➂全股関節置換術:ほぼ本来のパフォーマンスが可能。ただし、すごく難しく費用も高い。

こんな感じになります。
オーナー様と相談の上、大腿骨頭骨頚切除術と言う方法で手術を行いました。
この手術は、大腿骨の骨頭と骨頚を切り落とし、痛みの原因となる部分を取り除く手術法です。
完全な機能改善を目的とした手術ではなく、痛みをとり、機能障害を改善させる目的で実施します。
手術後は線維性の『偽関節』ができ、それが支えになるため関節がなくなってしまっても歩行は可能で、日常生活は問題なく過ごすことができます。

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術後はこのような感じになります。
骨同士がこすれると痛みの原因になるため、股関節と大腿骨が当たらないように骨折片を除去しトリミングしています。

術後の経過は良好で、今では元気よく走り回っています!
猫ちゃんは順応能力が非常に高いため、言われなければ手術をしたと分からないくらいです(*^^)v

痛みから解放されてくれてなにより(*´▽`*)

 

 

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