大きな手術
こんにちは。
院長の奥田です。
先日は、お昼に大きな手術があったため午後の診察開始時間が伸びてしまいご迷惑をおかけしました。
普段は午前と午後の診察時間の間に手術や検査を行っているのですが、先日はその時間だけでは足りませんでした。
一般診療を行う獣医師の多くは、人のように細かく診る科が分かれていることはなく、皮膚科、耳鼻科、神経科、産科、内科、外科など全科診療を行っています。
全てが完璧にこなせれば理想ですが、残念ながらそんな甘いものではありません((+_+))
※以下に手術中の写真があります。苦手な方は閲覧をお控えください。
先日行った大きな手術は、二次病院でも手術が難しいと言われた巨大な肝臓腫瘍でした。
肝臓の外科手術は腹腔内手術の中でも難易度は高いのですが、今回のワンちゃんの肝臓腫瘍は尾状葉と言う最も難易度の高い部分にありました。
疑われる病名は肝細胞癌。
犬の肝細胞癌はゆっくり成長し、あまり転移をすることがないため外科切除できれば完治が望めます。
術前のCT検査でも転移を疑う所見はありませんでした。
二次病院で困難と言われた手術、ただ外科手術で摘出できれば完治が望めるかもしれない。。。。
オーナー様と相談の上、手術に踏み切りました。
二次病院で難しいと言われる手術だったため、私の手には余りすぎるくらい余ります。
そのため外部よりフリーランスの外科医、また万全を期すために麻酔医も招聘し手術に臨みました。
(※基本的には私の手に余る手術は、手術が可能な病院をご紹介しそちらでしていただいています。
術後管理が当院で可能であり、オーナー様の希望があれば今回のように外部より外科医を招聘することもあります。)
血管も3か所確保し、動脈で血圧をモニターし、緊急時に使用する薬剤の準備も万全です。
そうなると必然的にシリンジポンプもいっぱいです。
全ての準備を整えいざ、手術!
開腹すると、目の前に巨大な腫瘍。。。((+_+))
見えている部分ほとんど腫瘍です。
手術は、大きな問題なく無事に終わり、ただただ圧巻でした。
摘出した腫瘍です。
やはりすごく大きい。。。
この子は手術翌日から非常に元気で、本当に大きな手術をしたのかと疑うほどでした(;^ω^)
病理検査の結果は、高分化型肝細胞癌。
マージンはクリア⇒完全切除!!(*´▽`*)
念のためしばらくは経過観察が必要ですが、完治が期待できる結果だったので良かったです!
あまりあることではありませんが、このような大きい手術がある場合は診察時間の変更をさせて頂くことがあります。
ご了承くださいm(_ _)m
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