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コラム

犬の耳がかゆそう?|犬の耳にかゆみを引き起こす原因とサインについて解説

2026年03月21日カテゴリ|コラム

「最近、犬がしきりに耳をかいている」
「頭をぶんぶん振ることが増えた」
「耳が赤くて、なんだか臭いがする」このような様子が見られると、
「少しかゆいだけかな」「様子を見ても大丈夫かな」
と考えてしまう飼い主様も多いかもしれません。

しかし、犬の耳のかゆみはアレルギーや感染症など、犬の耳に異常が起きているサインであることがほとんどです。
犬のかゆみを放置してしまうと、痛みやかゆみの慢性化の原因になることもあります。

今回は、犬の耳のかゆみについて

  • かゆくなりやすい理由
  • サイン
  • 原因
  • 検査と治療
  • 自宅で注意したいこと

について、できるだけわかりやすく解説します。
愛犬の耳に異変を感じた際に、参考にしていただければ幸いです。

寝ているシーズー

犬の耳にかゆみが起こりやすい理由

犬の耳は耳の通り道である耳道が長く、L字型をしています。
この構造により犬は耳の奥が蒸れやすく、汚れや分泌物がたまりやすい構造です。
犬の耳の皮膚はとてもデリケートで、

  • 湿気
  • 皮脂
  • アレルギー反応
  • 細菌や真菌

などの影響を受けやすく、かゆみや炎症が起こりやすい部位といえます。
犬の耳の中に炎症が起きている状態を外耳炎と呼びます。
外耳炎のような耳をかゆがる行動は、「耳の中で何か不快なことが起きている」という犬からの重要なサインなのです。

喜んでいるトイプードル

犬の耳がかゆいときに見られるサイン

犬の耳のかゆみは、次のような行動や変化として現れます。

  • 耳をしきりに後ろ足でかく
  • 頭を頻繁に振る
  • 耳が赤く腫れる
  • 耳から独特の臭いがする
  • 黒や黄色の耳垢が増える

これらは外耳炎をはじめとする犬の耳がかゆいときによく見られるサインです。
耳のかゆみは犬が耳を掻くことでさらにかゆみを引き起こします。
「少し耳がかゆそうだけど様子を見ようかな」と思っていると、翌日にはさらに悪化していることもあります。
犬が耳をかゆそうにしているときは、なるべく早めに動物病院を受診しましょう。

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犬の耳にかゆみを引き起こす原因

犬の耳のかゆみはさまざまな原因によって引き起こされます。

犬の耳にかゆみを引き起こす代表的な原因を解説していきます。

マラセチア性外耳炎

マラセチア性外耳炎とは、マラセチアと呼ばれる真菌が耳の中で過剰に増殖することで起こる外耳炎です。
マラセチアが増えることで、

  • 強いかゆみ
  • 赤み
  • べたつく耳垢
  • 酸っぱい臭い

などが犬の耳に見られるようになります。
マラセチアは正常な耳にも少数存在する常在菌の一種です。
マラセチアは湿度が高い環境で増殖しやすいので、垂れ耳の犬種でマラセチア性外耳炎は発症しやすい傾向があります。
マラセチア性外耳炎は他の外耳炎によって二次的に発症することも多いです。
耳の中でマラセチアが過剰に増殖している場合は、他に外耳炎を引き起こす原因が存在しないか確認することが重要です。

アトピー性皮膚炎・食物アレルギー

犬のアトピー性皮膚炎や食物アレルギーはハウスダストや食べ物などアレルギー原因物質が体内に取り込まれることで起きるアレルギー性の皮膚炎です。
犬のアトピー性皮膚炎や食物アレルギーでは以下の部位にかゆみを引き起こします。

  • 顔周りや耳
  • お腹
  • 内股
  • 足先や指間

犬のアトピー性皮膚炎や食物アレルギーは耳が最初の症状として現れることもあります。

  • 両耳にかゆみがある
  • 繰り返し耳がかゆくなる
  • 他の部位にもかゆみがある

といった場合、アレルギーが背景にある可能性が考えられます。
外耳炎の背景にアレルギーがある場合は、耳だけでなく全身の皮膚状態を含めた治療が必要になります。

細菌性外耳炎

細菌性外耳炎とは、耳の中にいる常在菌と呼ばれる細菌が過剰に増殖することで引き起こされる皮膚炎です。
細菌性外耳炎は単独で起こすことは少なく、アトピー性皮膚炎やホルモン異常の病気が原因で二次的に引き起こされる傾向があります。

ミミヒゼンダニ症

ミミヒゼンダニ症とは、ミミヒゼンダニという耳の中に寄生するダニが引き起こす病気です。

ミミヒゼンダニ症は、

  • かゆみが強い
  • 黒く乾いた耳垢が出る
  •  激しく頭を振る

といった症状が特徴です。

ミミヒゼンダニは感染力が強く、他の犬にうつることがあります。
とくに子犬や多頭飼育環境では注意が必要です。

異物や外傷

散歩中に草の種や小さなゴミが耳に入ることで、

  • 突然の強いかゆみ
  • 片耳だけを激しく気にする

といった症状が出ることがあります。
無理に異物を取ろうとすると、犬の耳の中を傷つけてしまう可能性があります。
犬の耳の中に異物が入ってしまった場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。

ホルモン異常の病気

犬の甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症などのホルモン異常の病気は皮膚のバリア機能を低下させ、感染を起こしやすくします。
ホルモン異常の病気がある場合は外耳炎を含む皮膚炎を繰り返すことがあります。
耳のかゆみを繰り返す場合は耳の検査だけでなく、血液検査でホルモンに異常がないか確認することも必要です。

こちらをみているコッカースパニエル

犬の耳にかゆみがあるときに行われる検査と治療

犬の耳にかゆみを引き起こす原因は、見た目だけで原因を判断することはできません。
犬が耳をかゆがっている場合は、

  • 耳鏡による耳道の観察
  • 耳垢の顕微鏡検査
  • 細菌培養検査
  • ホルモン検査

などを行い、耳のかゆみの原因が特定されます。
耳のかゆみの治療は原因に応じて、

  • 点耳薬
  • 内服薬
  • 耳洗浄
  • アレルギー治療

を組み合わせて行われます。
犬の耳のかゆみは症状の再発防止も含めて、原因に合わせた治療が大切です。

犬の耳がかゆいときに自宅で注意したいこと

愛犬が耳をかゆがっている様子を見ると「なんとかしてあげたい」と思いますよね。
しかし自宅での耳掃除などが耳の状態を悪化させてしまうこともあります。
犬が耳をかゆがっているときに自宅で注意したことをいくつか紹介します。

  • 無理な耳掃除はしない
  • 人用の薬や消毒薬を使わない
  • シャンプー後は耳をしっかり乾かす
  • 犬が耳を掻き壊さないように注意する
  • かゆみが強い場合は早めに動物病院を受診する

外耳炎の症状がある場合は市販のイヤークリーナーの使用も獣医師へ相談してください。

空を眺めているフレンチブルドッグ

まとめ

犬の耳のかゆみは、アレルギーや感染症などさまざまな原因で引き起こされます。
これらの原因が重なって症状を引き起こしている場合も多いので、原因の見極めはとても大切です。
犬の耳のかゆみは適切な診断と治療を行うことで、再発を防ぎやすくなります。

当院では犬の耳のかゆみを含む皮膚科診療に力を入れています。
「外耳炎を繰り返してる」「今の治療で合っているのか不安」という場合には、ぜひ当院に一度ご相談してください。

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猫の「呼吸が早い」は心臓病が原因?|猫の心臓病で呼吸が早くなる理由と見逃せないサインを解説

2026年03月14日カテゴリ|コラム

「最近、猫の呼吸が早い気がする」
「寝ているだけなのに胸が大きく動いている」
「運動していないのに、呼吸が荒い」

このような変化に気づいたとき、「暑いからかな?」「緊張しているだけ?」と様子を見てしまう飼い主様はいらっしゃるかもしれません。

猫の呼吸が早い状態の背景には心臓病が隠れていることがあります。
猫は体調不良をとても上手に隠す動物です。

そのため、「呼吸が早い」という変化は、猫の心臓病を知らせる重要なサインである場合があります。

今回は、

  • 猫の心臓病とはどのような病気なのか
  • なぜ心臓病で呼吸が早くなるのか
  • 飼い主様が気づいてあげたいサイン

について、できるだけ分かりやすく解説します。
愛猫の呼吸に異変を感じた際に、参考にしていただければ幸いです。

こちらをみているスコティッシュフォールド

猫の心臓病について

心臓は全身に血液を送り出し、酸素や栄養を届ける重要な臓器です。
この心臓の働きに異常が起こり、体に十分な血液を送れなくなった状態を総称して「心臓病」と呼びます。
猫で多く見られる代表的な心臓病には、以下のようなものがあります。

  • 肥大型心筋症
  • 拘束型心筋症
  • 拡張型心筋症
  • 高血圧や甲状腺機能亢進症に伴う二次的な心臓病

とくに肥大型心筋症は猫の心臓病の中で最も多く、若い猫から高齢の猫まで幅広い年齢で認められます。
猫の心臓病は初期の段階ではほとんど症状が出ません。
「気づいたときには呼吸が苦しそうになっていた」というケースも多いです。
心臓病は一度発症すると完治が難しい病気ですが、早期に発見し、適切な治療と管理を行うことで生活の質を保つことが可能です。

心臓病の猫で呼吸が早くなる理由

心臓病が原因で猫の呼吸が早くなる理由にはいくつかあります。
それぞれについて解説していきます。

全身の酸素不足

猫の心臓病が進行すると、心臓は十分な血液を全身へ送り出すことができません。
その結果、全身に届けられる酸素の量が低下します。

体は酸素不足を補おうとして、

  • 呼吸の回数を増やす
  • 呼吸を浅く速くする

といった反応を起こします。
これが心臓病の猫で「呼吸が早い」と感じられる大きな理由です。

肺や胸に水がたまる影響

猫の心臓病が進行すると心臓に戻ってくる血液が滞り、肺に水がたまる「肺水腫」や胸に水がたまる「胸水」という状態になることがあります。

肺や胸に水がたまると、

  • 酸素を取り込みにくくなる
  • 肺が膨らみにくくなる
  • 呼吸をするたびに強い負担がかかる

ため、猫はさらに呼吸を早くしようとします。

猫の心臓病で呼吸が早くなっているときのサイン

愛猫の呼吸が苦しくなっていたらすぐに気づいてあげたいですよね。
心臓病の猫の呼吸が早い場合、次のようなサインが見られることがあります。

  • 安静時でも呼吸数が多い
  • 寝ているときに胸やお腹が大きく動く
  • 少し動いただけで呼吸が荒くなる
  • うずくまる姿勢を好む
  • じっとしている時間が増える

さらに進行すると、

  • 口を開けて呼吸する
  • 舌や歯ぐきの色が紫色になる
  • 急に元気がなくなる

といった命に関わる症状が現れることもあります。
猫の「呼吸が早い」は命に関わる重要な変化です。

心臓病の猫では、呼吸が早くなっていても必ずしも苦しそうな様子を見せるとは限りません。
猫は本能的に弱っている姿を隠そうとするため、見た目が落ち着いていても体の中では大きな負担がかかっていることがあります。
「元気そうだから大丈夫」「食欲があるから様子見でいい」と判断してしまうと、気付かないうちに心臓病が進行してしまうこともあります。
猫の元気だけで判断せず、呼吸数の変化にも注目することが大切です。

横になっているラグドール

猫の呼吸が早い場合の心臓病と他の病気の違い

猫の呼吸が早い原因は、心臓病以外にも

  • 呼吸器疾患
  • 貧血
  • 発熱
  • 強いストレス

などが考えられます。
猫の呼吸が早くなる原因が心臓病の場合の特徴に、

  • 動いていなくても呼吸が早い
  • 寝ているときに悪化が目立つ
  • 徐々に進行する

といった点が挙げられます。
しかし、猫の見た目だけで原因を判断することは難しいため、検査による評価が重要です。

猫の呼吸が早いと感じたときの受診目安

猫の安静時の呼吸数は、1分間に20〜30回程度が目安とされています。
寝ているときやリラックスしている状態で数えるのがおすすめです。

  • 安静時の呼吸数が40回を超えている
  • 安静時の呼吸数が徐々に増えている
  • 呼吸が浅く速い状態が続いている
  • 元気や食欲が落ちている
  • 口を開けて呼吸している

このような場合は心臓病を含めた病気の可能性が高いので、早めに動物病院を受診しましょう。

心臓病で呼吸が早くなっている猫に自宅でできること

心臓病で猫の呼吸が早くなっている場合、日常生活での配慮はとても重要です。
心臓病の猫に自宅でできることをいくつか紹介します。

安静に過ごせる環境作り

猫が落ち着いて休める静かな場所を用意しましょう。
大きな音や来客などの刺激は、呼吸数や心拍数を上げる原因になります。

無理に動かさない

猫の呼吸が早いときは、抱っこや遊びを無理にさせないことが大切です。
猫が自分から動かないのは体を守るための行動です。
トイレやご飯などを猫がよくいる場所の近くに置いてあげることで、猫の移動の負担を減らせます。

日々の呼吸数をチェック

寝ているときの呼吸数を定期的に確認しましょう。
猫の呼吸数の変化を記録しておくと受診時に役立ちます。

酸素室を準備する

酸素室とは、大気よりも酸素濃度を高くした部屋のことです。
酸素濃度の高い酸素室では、一回の呼吸でより多くの酸素を体に取り込むことができます。
心臓病が進行した猫は肺水腫や胸水などで酸素不足になっていることが多いです。
心臓病の猫に酸素室を用意してあげることで、猫の呼吸を楽にすることができます。

処方された薬の継続

猫が心臓病と診断されている場合は薬を正しく続けることがとても重要です。
自己判断で薬を中断することは、症状を急激に悪化させる可能性があります。
猫が薬を飲みにくそうな場合は、投薬方法について動物病院に相談してみましょう。

寝そべりながらこちらをみているベンガル

まとめ

猫の「呼吸が早い」という変化は、心臓病の重要なサインであることがあります。
猫は症状を隠しやすいため、呼吸の変化は早期発見の手がかりになります。
日々の猫の様子をチェックすることで愛猫の変化にすぐに気づけるようにしましょう。

当院では、猫の心臓病を含む循環器疾患の診療にも力を入れています。
「猫の呼吸が早い気がする」「心臓病と診断されて心配」という場合は、気軽に当院へお越しください。

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心臓病の犬は疲れやすい?|心臓病で犬が疲れやすくなる理由とサインについて解説

2026年03月07日カテゴリ|コラム

「最近、犬が散歩に行きたがらなくなった」
「少し歩いただけで座り込む」
「前よりも寝ている時間が増えた気がする」
このような変化を感じたとき、「年齢のせいかな?」と思う飼い主様は多いかもしれません。
犬が疲れやすい状態の背景には、心臓病が隠れていることがあります。
犬の心臓病は早い段階では分かりにくく、「疲れやすい」「元気がない」といった曖昧な変化から始まることが多い病気です。

今回は犬の心臓病と疲れやすさの関係について、分かりやすく解説します。
愛犬の元気に異変を感じた際に、参考にしていただければ幸いです。

仲がいいチワワ

犬の心臓病について

心臓は全身に血液を送り出す重要な臓器です。

心臓の働きが低下すると、体に十分な酸素や栄養を届けることができなくなります。
この働きが低下した状態を総称したものを「心臓病」と呼びます。

代表的な犬の心臓病は以下の通りです。

  • 僧帽弁閉鎖不全症
  • 拡張型心筋症
  • 肺高血圧症
  • フィラリア症

とくに小型犬では僧帽弁閉鎖不全症が非常に多く、中高齢になるにつれて発症リスクが高まります。
犬の心臓病は進行すると、安静にしていても体に負荷がかかる状態になり、犬の活動性が減っていきます。

心臓病は一度発症すると完治が難しい病気ですが、早期に発見し、適切な治療と管理を行うことで生活の質を保つことが可能です。

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心臓病の犬が疲れやすくなる理由

心臓病の犬が疲れやすくなる理由に「全身の酸素不足」と「心臓への負担」が挙げられます。
それぞれについて解説していきます。

全身の酸素不足

犬の心臓の働きが弱くなると、

  • 少し動いただけで息が上がる
  • 筋肉に十分な酸素が届かない
  • 回復に時間がかかる

といった状態になります。

その結果、

  • 散歩を嫌がる
  • 途中で立ち止まる
  • 遊びたがらなくなる

など、「犬が疲れやすい」と感じる行動が増えていきます。
犬自身は苦しさを隠そうとするため、気づいたときには心臓病が進行していることが多いです。

心臓への負担

運動をすると心拍数が上がり、心臓にはより大きな負担がかかります。
心臓病がある犬では、その負担に耐えられず、自然と動きを控えるようになります。
疲れやすさは、心臓からの「これ以上はきついよ」というサインなのです。

心臓病で犬が疲れやすくなっているときのサイン

犬の心臓病により「疲れやすさ」が出てくると、行動や様子に少しずつ変化が現れます。
ただし、犬は本能的に体調不良を隠そうとするため、はっきりした症状が出る前の小さな変化に気づくことが大切です。

心臓病で犬が疲れやすくなっているときには、次のようなサインが見られることがあります。

  • 散歩の途中で立ち止まることが増える
  • 以前より歩くスピードが遅くなる
  • 少し動いただけで息が荒くなる
  • 帰宅後、すぐに横になって休もうとする
  • 遊びや来客への反応が鈍くなる

これらは、心臓が十分な血液を送り出せず、全身に必要な酸素が行き渡りにくくなっている状態です。

さらに進行すると、

  • 寝ている時間が明らかに増える
  • 食事中や興奮時に息切れを起こす
  • 抱っこや体位変換で嫌がる

といった変化が見られることもあります。
「年を取ったから仕方ない」と思われがちな変化ですが、心臓病が関係している場合もあります。
犬の疲れやすさは、心臓病の悪化を知らせるサインのひとつです。

日常の中で「以前と比べて何か違う」と感じたときには、早めに動物病院を受診しましょう。

笑ってこちらを見ているチワワ

心臓病の犬の「疲れやすさ」と他の病気との違い

犬が疲れやすい原因は心臓病以外にも、

  • 関節疾患
  • 内分泌疾患
  • 加齢

などさまざまです。

心臓病による犬の疲れやすさには以下のような特徴があります。

  • 動いた直後に息が荒くなる
  • 休むと一時的に回復するが、再び動くとすぐ疲れる
  • 暑さや興奮で一気に疲れが強くなる

関節の病気では犬が「足をかばう」「痛がる」という動作が目立ちやすく、疲れやすさの出方が異なります。
犬の疲れやすさが心臓病によるものかどうかを見極めるには、こうした行動の違いを観察することが大切です。

犬が疲れやすいと感じたときの受診目安

次のような場合は、早めに動物病院で相談することをおすすめします。

  • 散歩の距離が明らかに短くなる
  • 以前より寝ている時間が増える
  • 呼吸が苦しそうに見える
  • 咳の頻度が増える

心臓病は早期発見がその後の生活に大きく影響する病気です。
症状が軽いうちに診断できれば、進行を遅らせる治療が可能になります。

心臓病で疲れやすい犬に自宅でできること

心臓病によって犬が疲れやすくなっているとき、日常生活での過ごし方は病気の進行や生活の質に大きく影響します。
心臓病の治療は動物病院で行うものですが、毎日を一緒に過ごす飼い主様との関わりはとても重要です。
愛犬が心臓病で疲れやすくなったときに自宅でできることをいくつか紹介します。

無理をさせない

散歩は「行けるところまで行く」ではなく、「余裕があるうちに切り上げる」ことを意識しましょう。
犬が途中で立ち止まったり、歩くスピードが落ちた場合は、疲れのサインと考えて早めに帰宅することが大切です。
暑い時期や寒暖差の大きい時間帯は犬の心臓に負担がかかりやすいため、散歩の時間帯にも配慮しましょう。

安静に休める環境作り

静かで落ち着いた場所にベッドを用意し、犬が興奮しやすい刺激をできるだけ減らしてあげましょう。
来客や大きな音で犬が興奮すると、心拍数や呼吸数が一気に上がり、疲労につながることがあります。

日々の体調チェック

愛犬の異変にいち早く気づくために、

  • 安静時の呼吸数
  • 食欲や元気の変化
  • 疲れやすさの程度

などを定期的に確認しましょう。
「昨日より疲れやすい」「散歩の距離がさらに短くなった」といった小さな変化は、受診時の重要な情報になります。

指示された薬の継続

薬を処方されている場合は、指示された通りに正しく続けることも欠かせません。
自己判断での中断や量の調整は、犬の心臓病の症状を急激に悪化させる可能性があります。
犬が薬を飲みにくそうな場合は、投薬方法について動物病院に相談してみましょう。

走っているパピヨン

まとめ

犬の「疲れやすい」という変化は、心臓病の初期サインであることがあります。

  • 年齢のせいと決めつけない
  • 日常の小さな変化に気づく
  • 定期的な健康チェックを受ける

これらが、愛犬の心臓を守るためにとても大切です。

当院では、犬の心臓病を含む循環器診療に力を入れています。
「最近、犬が疲れやすい気がする」「心臓病が心配」という場合は、気軽に当院へお越しください。

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猫の毛が抜けるのは病気?|猫の毛が抜ける原因と受診の目安について解説

2026年02月28日カテゴリ|コラム

「最近、猫の毛がごっそり抜けている」
「左右対称に毛が薄くなってきた」
「舐めているところだけ毛がなくなっている」

猫はもともと毛がよく抜ける動物ですが、明らかに毛が薄くなっている・地肌が見える場合は、病気が隠れていることもあります。
とくに猫は体調不良を隠す傾向が強いため、「毛が抜ける」という変化は分かりやすい病気のサインかもしれません。

今回は、猫の毛が抜けたときの

  • 生理的な換毛との違い
  • 病的な脱毛の原因
  • 飼い主様が気づきたいポイント
  • 自宅でできるケア

について、できるだけ分かりやすく解説します。
「猫の毛がすごく抜ける」と感じた際に参考にしていただければ幸いです。

毛繕いの態勢をとる三毛猫

「猫の毛が抜けた」は普通?異常?

猫の毛は体の正常な機能として抜ける場合と体の異常によって抜ける場合があります。
猫の毛が抜ける原因には「生理的な換毛」と「病的な脱毛」に分けられます。

生理的な換毛

生理的な換毛とは、季節の変化に合わせて毛が生えかわる自然な現象のことです。
生理的な換毛では、

  • 全体的に毛が抜ける
  • 地肌が見えない
  • かゆみや赤みが見られない

といった特徴があります。
とくに春や秋は毛が抜け替わる時期として「換毛期」と呼ばれます。

病的な脱毛

病的な脱毛とは、病気が原因で毛が抜けてしまっている状態です。
病的な脱毛では、

  • 部分的な脱毛
  • 左右対称の薄毛
  • 皮膚の舐め壊し

といった特徴があります。
このような様子が見られた場合は、病的な脱毛の可能性が高いので早めに動物病院を受診しましょう。

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猫の毛が抜けたときの病的な原因

猫の脱毛にはさまざまな原因があり、一つだけでなく複数の要因が重なっていることもあります。
猫は皮膚の異常を強く訴えないため、「毛が抜ける」という変化は体からの大切なサインです。
猫の毛が抜ける代表的な病気について詳しく解説します。

グルーミング過多

猫の脱毛で最も多くみられる原因が、グルーミング過多です。
猫は本来、毛づくろいをとても大切にする動物ですが、ストレスや違和感があると同じ場所を執拗に舐め続けることで脱毛することがあります。
とくに脱毛が起こりやすい部位は

  • お腹
  • 内もも
  • 前肢
  • 脇腹

などで、左右対称に毛が薄くなることが多いのが特徴です。
皮膚自体には赤みや発疹がほとんど見られず、「ただ毛がなくなっているだけ」に見える場合もあります。

グルーミング過多の背景には、

  • 環境の変化(引っ越し、模様替え)
  • 家族構成の変化(赤ちゃん、多頭飼育)
  • 騒音や来客
  • 運動不足や刺激の不足

など、飼い主様が気づきにくいストレスが関係していることがあります。
皮膚や体の違和感を和らげるために舐め続けているケースもあり、原因の見極めが重要です。

アレルギー性皮膚炎

猫でもアレルギーが原因で脱毛が起こることがあります。
アレルギー性皮膚炎とは、食物アレルギーや環境アレルゲンに反応し、皮膚に炎症が起こる病気です。

猫のアレルギー性皮膚炎の特徴は、

  • 強いかゆみが分かりにくい
  • 皮膚病変が目立たない
  • 脱毛が主な症状になる

などが挙げられます。

猫のアレルギー性皮膚炎は舐めることで毛が抜けて初めて飼い主様が気づくことも多いです。
猫では粟粒性皮膚炎や好酸球性肉芽腫群といった、アレルギーに関連した皮膚病変が見られることもあります。

ノミ・ダニなどの外部寄生虫

ノミやダニによる刺激も猫の脱毛の原因の一つです。
とくにノミアレルギーでは、ノミが少数でも強い反応を示し、背中や首周りを中心に毛が抜けることがあります。

完全室内飼育の猫でも、

  • 人の衣服
  • 来客
  • 荷物

などを介して侵入することがあり、「外に出ないから大丈夫」とは言い切れません。
ノミ・ダニは、予防によって防げる脱毛原因の一つです。
定期的なノミ・ダニ予防は皮膚トラブル全体のリスクを下げることにつながります。

皮膚糸状菌症

皮膚糸状菌症はカビの一種による感染症で、猫の脱毛原因としてとても重要です。

猫の皮膚糸状菌症は

  • 円形の脱毛
  • フケ
  • 軽度の皮膚の赤み

などが見られ、子猫や高齢猫のような免疫力が低下している猫で多く発症します。

皮膚糸状菌症は人に感染する可能性があるため、早期診断と適切な治療が必要です。
見た目が軽症でも、放置すると感染が広がることがあります。

痛みや内臓の不調による脱毛

猫では、皮膚自体に異常がなくても、

  • 関節の痛み
  • 腹部の不快感
  • 泌尿器疾患

などが原因で特定の部位を舐め続けて脱毛することがあります。

この場合、皮膚検査では異常が見つからないことが多いです。
脱毛の部位と体の内部の問題が一致することもあるため全身の評価が重要です。

内分泌疾患・慢性疾患

猫では内分泌疾患や慢性疾患が原因で脱毛が起こることがあります。
これらの代表的な病気として甲状腺機能亢進症や慢性腎臓病などが挙げられます。

猫の甲状腺機能亢進症や慢性腎臓病では、

  • 毛並みが悪くなる
  • 被毛がパサつく
  • 抜け毛が増える

といった変化が見られることがあります。

このような場合、皮膚だけを治療しても改善しないため、血液検査などによる全身評価が必要です。

複数の原因が重なっているケース

猫の脱毛は、

  • ストレス+アレルギー
  • アレルギー+感染
  • 痛み+グルーミング過多

など、複数の要因が重なっていることもあります。

「毛が抜ける=皮膚病」と決めつけず、猫の生活環境や体調全体を見て判断することが大切です。

テーブルで横になっているキジトラネコ

猫の毛が抜けたときに動物病院を受診すべきサイン

猫の毛が抜けたときに病院を受診すべきなのか迷いますよね。

以下のようなサインが見られる場合には、とくに猫の体に異常が起きている可能性があります。

  • 地肌がはっきり見える
  • 同じ場所ばかり抜ける
  • 赤み・かさぶたがある
  • 毛が抜けた範囲が広がっている

このような場合は、早めに動物病院を受診しましょう。

猫の毛が抜けたときに飼い主様が自宅でできること

猫の毛が抜けた原因を特定するには、「どのような経過で毛が抜けたのか」が重要です。

猫の毛が抜けたときに飼い主様が自宅でできることをいくつか紹介します。

  • 抜けている部位と範囲を記録する
  • 舐めている頻度を観察する
  • 環境の変化を振り返る
  • ノミ・ダニ予防を継続する

無理にシャンプーをしたり、市販薬を使う前に動物病院を受診しましょう。

開いた本の上に載っている子猫

まとめ

猫の毛が抜ける原因は、生理的な換毛から病的な脱毛までさまざまです。
とくに猫では、「毛が抜ける」ことが体調不良のサインになることもあります。
「猫の抜け毛が増えた」というサインを見逃さないように、日々の猫の様子をチェックしましょう。

当院では猫の脱毛を含む皮膚科診療に力を入れています。
「猫の毛が抜けた」「こんなに毛が抜けて大丈夫なのか心配」という場合には、ぜひ当院に一度ご相談してください。

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犬の皮膚がかゆい?|犬の皮膚がかゆいときのサインや原因について解説

2026年02月21日カテゴリ|コラム

「最近、犬が体をよくかいている」
「お腹や耳、足先の皮膚が赤い」
「舐めすぎて毛が薄くなってきた」
このような様子を見て、「病院に連れて行った方が良いのかな?」と迷うことがあると思います。
「犬の皮膚がかゆい」という理由で動物病院に来院される飼い主様はとても多いです。
同じ「皮膚がかゆい」でも原因が同じとは限りません。
犬の皮膚のかゆみの治療は原因によって大きく異なります。

今回は、犬の皮膚がかゆいときの

  • サイン
  • 原因
  • 自宅でできるケア

について、できるだけ分かりやすく解説します。
愛犬の皮膚に異変を感じた際に参考にしていただければ幸いです。

パグの横顔

犬の皮膚がかゆいときのサイン

犬は「かゆい」「不快だ」と言葉で伝えることができません。
そのため、犬の皮膚のかゆみは行動や見た目の変化として現れます。

以下のようなサインが見られる場合、犬の皮膚にトラブルが起きている可能性があります。

  • 体を頻繁に掻く
  • 足先や脇、内股、肛門周りをしつこく舐める・噛む
  • 体を床や壁、家具にこすりつける
  • 毛が薄くなってきた
  • 皮膚が赤い、ベタついている

これらはすべて、犬の皮膚がかゆいときのサインです。
とくに「毎日同じ場所を掻いている」「舐める行動が止まらない」といった場合は、皮膚炎が慢性化している可能性があります。
犬によっては強く掻かずに舐め続けるだけというケースもあります。

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犬の皮膚がかゆいときの主な原因

犬の皮膚のかゆみはさまざまな原因で引き起こされます。
犬の皮膚がかゆいときの代表的な原因について解説していきます。

アトピー性皮膚炎

犬の皮膚にかゆみを引き起こす原因としてよく知られているのが、アトピー性皮膚炎です。
犬のアトピー性皮膚炎は、

  • ハウスダスト
  • 花粉
  • カビ
  • ダニ

などの環境中の物質に対して過剰に反応することで犬の皮膚に炎症が起こります。
犬のアトピー性皮膚炎には以下のような特徴があります。

  • 若い頃から症状が出やすい
  • 季節によって悪化・改善を繰り返す場合がある
  • 赤い・かゆい場所が顔、耳、脇、内股、足先に限定的

犬が皮膚を舐めたり掻いたりすることで皮膚のバリア機能が壊れると、細菌感染などを併発しやすいことも特徴です。

食物アレルギー

食物アレルギーとは、特定の食物に反応して皮膚炎を引き起こす病気です。
食物アレルギーには、

  • 顔、耳、脇、内股、足先をかゆがる
  • 1年中症状が続くことがある
  • 下痢や嘔吐などの消化器症状も見られることがある

という特徴があります。
アトピー性皮膚炎と同様に、皮膚のバリア機能が壊れると細菌感染などを併発することがあります。

膿皮症

犬の膿皮症は皮膚のバリア機能が弱くなることで常在菌である細菌が増殖し、皮膚炎を引き起こす病気です。
犬の膿皮症では、

  • 赤いブツブツ
  • かさぶた
  • フケ
  • 円形状の脱毛

などが見られます。
アトピー性皮膚炎やホルモン疾患により皮膚のバリア機能が低下することで、二次的に膿皮症が起こることもあります。
抗生剤治療で改善することもありますが、根本原因が解決されないと再発を繰り返しやすいです。
膿皮症は他に原因となる病気がないか確認する必要があります。

マラセチア性皮膚炎

犬のマラセチア性皮膚炎は真菌と呼ばれるマラセチアが増えることで起こる病気です。
皮脂が多い部位や湿気が篭りやすい場所で起こりやすく、

  • 指の間
  • 口の周り

などに症状が見られます。
犬のマラセチア性皮膚炎は、

  • 脂っぽい皮膚で起こりやすい
  • 独特な酸っぱいにおい
  • 強いかゆみ

といった特徴があり、飼い主様が異変に気付きやすい皮膚炎の一つです。
マラセチア性皮膚炎も単独で起きることは少なく、アトピー性皮膚炎やホルモン疾患が背景にあることが多いです。

ノミ・ダニなどの外部寄生虫

ノミやダニが原因で犬の皮膚に強いかゆみや赤みが出ることがあります。
とくにノミアレルギーでは、少数のノミでも激しくかゆがることがあります。
駆虫薬によって予防できる皮膚炎なので、ノミ・ダニ予防を通年で行うことを心がけましょう。

ホルモン疾患に伴う皮膚炎

甲状腺機能低下症やクッシング症候群などのホルモン疾患が原因で皮膚トラブルが起こることもあります。
ホルモン疾患による皮膚炎では、

  • 皮膚炎以外にも症状が見られる
  • かゆみが少ないのに脱毛が進む
  • 細菌感染を併発していることがある

などが特徴です。
皮膚以外にも「太ってきた」「疲れやすくなってきた」といった犬の体に変化が見られる場合にはホルモン疾患が背景にある可能性があります。
見た目だけでは皮膚病に見えても、血液検査などで全身状態を確認することが必要です。

原っぱにいる黒いフレンチブルドッグ

犬の皮膚にかゆい状態が続くとどうなる?

皮膚の皮膚にかゆい状態が続くと、

  • 掻き壊しによる傷
  • 細菌や真菌(カビ)の二次感染
  • さらにかゆみが悪化する
  • 慢性的な皮膚炎になる

といった悪循環に陥りやすいです。
「少しかゆそうかな?」と感じた段階で気づいてあげることが、重症化を防ぐためにはとても大切です。

犬の皮膚がかゆいときに自宅でできるケアと注意点

犬の皮膚がかゆいときの管理には、治療と同時に日常ケアも重要です。
飼い主様が自宅でできるケアについていくつか紹介します。

  • 獣医師の指示に従ったシャンプー・保湿
  • 過度な洗いすぎを避ける
  • 室内の清潔・湿度管理
  • ノミ・ダニ予防の継続

自己判断での薬の使用や頻回のシャンプーは、かえって皮膚を悪化させることもあります。
自宅でケアをする場合は、動物病院に一度相談しましょう。

原っぱにいるトイプードル

まとめ

犬の皮膚のかゆみはとても身近な症状ですが、原因によって治療方法は異なります。

  • なかなか治らない
  • 何度も繰り返す
  • 症状が悪化している

このような場合は、早めに動物病院で相談することが愛犬の皮膚を守る近道です。
犬の皮膚が「赤い」「かゆい」という小さなサインを見逃さないように日々の様子をチェックしましょう。

当院では犬の皮膚のかゆみを含む皮膚科診療に力を入れています。
「犬の皮膚がかゆい」「なかなか皮膚炎が治らない」という場合には、ぜひ当院に一度ご相談してください。

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