歯石除去
2016年09月10日カテゴリ|ブログ
こんにちは。
松井山手動物病院です。
9月に入って、オリジナル保存容器がポンポン出ていっています。
嬉しい限りです(*´ω`)
さて、8月に行ったきれいな歯キャンペーンで、いろんな子の歯石除去を行いました。
当院での歯石除去は、基本的に全身麻酔をかけて実施します。
ペットサロンやある病院では、無麻酔の歯石除去を謳っているところがあったりします。
見た目の大きな塊の歯石は取れるかもしれませんが、取る際にできる歯の表面の凹凸の処置、歯周ポケットの中の歯石の除去、歯周ポケットの炎症を起こした歯肉の除去は無麻酔ではできません。
無理に行おうとすれば、痛みを与えるだけでなく、口を触られるのが嫌になり、今後の口腔ケアに重大な影響を与えてしまいます!(>_<)
当院の歯石除去の流れです(^-^)
・身体検査、術前の血液検査、胸のレントゲン撮影
↓ ここでまず全身麻酔をかけれる状態なのかを判断します。
・血管確保を行い、静脈点滴を行いながら麻酔導入
↓ 全身麻酔は血圧低下が起こりやすいため、血圧維持には必須です!
・気管挿管をし、歯肉に局所麻酔注射
↓ 歯石除去は結構痛いんです(*´Д`)抜歯が必要であればなおさら!
・鉗子や超音波スケーラーで歯石を除去、必要に応じて顎のレントゲン撮影
↓ 見た目は問題なく見えても、実は歯周病で顎の骨が融けてしまっている場合もあります!
↓ そのためのチェックに顎のレントゲンは有用です(^^)/
・歯の外側、内側の歯石を除去できたら、キュレットを用いて、歯周ポケットのルートプレーニング、キュレッタージ
↓ 歯周ポケットの取り残した微細な歯石や悪玉細菌と炎症を起こした歯肉を除去!
・マイクロエンジンを用いて、フッ素入りの研磨剤で歯の表面を研磨
↓ 粗研磨の後、細研磨をすることで表面の凹凸を消し、歯垢をつきにくくします!
・水で洗浄して、麻酔の覚醒!
これだけの工程を行っています。
なのでパッと終わるものではないんです(;´Д`)
抜歯や歯肉の縫合が必要な場合、麻酔時間が2時間を超えることもあります。
する前とした後を比較すると・・・・
こんなにきれいになります♪
歯周病の治療には、上記の工程が全て必要なことなので、時間がかかるからこれはしないと言うわけにはいきません。
臼歯や犬歯の抜歯、縫合は結構大変なのですが、麻酔をかけるからにはちゃんと歯周病の治療をしてあげないといけないですからね(>_<)
ちなみに、歯周病でダメになってしまった歯は抜かないといけないのですが、わんちゃんネコちゃんは歯が全てなくなってもご飯は普通に食べれます。
だからと言って、口腔ケアをしなくていいわけではありません!
一番良いのは、ちゃんと歯磨きをして健康な歯を維持してもらうことです(>_<)
歯石除去をすると、飼い主様からなにより喜ばれるのは口臭の軽減です!
本当になくなります(^^♪
全身麻酔のハードルは高いかもしれませんが、歯周病も放っおいて良いものではありません!
口腔ケアの方法でもなんでも、お気軽にお尋ねください(^^)
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