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犬の脱毛はなぜ起こるの?|犬に脱毛が起こる原因や注意するポイントを解説

2025年07月21日カテゴリ|コラム

上を見ているポメラニアン

犬の毛が抜けたり薄くなったりしていると、
「また生えるのかな?」
「広がってしまわないかな?」
と心配になりますよね。
犬の毛は生きていくうえで生え変わるもので、特に換毛期には大量の抜け毛があるのも自然なことです。
ただし、完全に毛がない部分があったり、毛が明らかに薄くなったりしている場合には、何か病気がないかを考えなければなりません。
中には、単に皮膚の問題ではなく、全身の病気のサインである可能性もあります。

今回は犬の脱毛があるときに考えられる病気や、注意するポイント、脱毛の原因を調べる検査について解説します。

犬の脱毛が起こる原因

犬の脱毛の原因には次のようなものがあります。

  • 感染症
  • アレルギー性疾患
  • 内分泌疾患
  • 遺伝性疾患
  • 自己免疫疾患
  • 毛周期異常
  • 薬剤
  • 不適切なスキンケア、毛刈り
  • 身体的ストレス(重篤な病気など)

このように見ると、様々な原因で脱毛が起きることがわかりますね。
この中でも特に多いのは、感染症、アレルギー性疾患、内分泌疾患です。
それぞれの原因について、代表的な病気を挙げながら解説していきます。

感染症

皮膚に細菌、カビ、寄生虫が感染することで脱毛が起こります。
代表的な病気についてみていきましょう。

  • 表在性膿皮症:細菌による皮膚炎で、フケと赤みのある脱毛が広がっていくのが特徴です。
  • 皮膚糸状菌症:糸状菌というカビが毛根に感染することで脱毛が起こります。
  • 寄生虫疾患:ニキビダニ症や疥癬(かいせん:イヌヒゼンダニの感染)などで脱毛病変ができることがあります。

このような感染症による脱毛は、病原体に対する治療を行うことで改善します。
様子をみると感染が広がってしまいますので、重症化しないうちに治療を始められると良いですね。

アレルギー性疾患

アレルギー性皮膚炎では、痒みがある部分を掻くことによって毛が薄くなります。
犬アトピー性皮膚炎や食物アレルギーが代表的な病気です。
アレルギー検査や除去食試験(療法食を使った検査)などの検査で診断をつけながら、内服薬などで痒みの管理をしていきます。
痒みが落ち着けば脱毛部にも毛が生えてきます。

内分泌疾患

内分泌疾患(ホルモンの分泌が過剰もしくは不足する病気)でも脱毛病変ができることがあります。
犬で特に多いのは、副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)と甲状腺機能低下症です。
去勢・避妊手術をしていない犬では、性ホルモン失調によっても脱毛病変ができることがあります。
いずれも広範囲~全身で毛が薄くなることが多いですね。
内分泌疾患は、毛が薄くなるだけでなく全身に様々な症状が出る病気で、他の病気の原因にもなります。

犬に脱毛があるときに注意するポイント

ブラッシングをされるトイプードル

犬の脱毛の原因は様々です。
原因により治療が異なるため、脱毛がある犬の診察では、皮膚の状態や症状などからどのような病気が考えられるかを推察していきます。
原因を考えていくうえで、注意するポイントについてみていきましょう。
飼い主様も次のポイントについて思い返していただき、獣医師に伝えてください。

脱毛はいつからある?広がっている?

脱毛が数日などで急にできたのか、数ヶ月など長期的に続いている状態なのかで、考えられる病気が変わります。
急にでき、広がってきたなど変化がある場合には、感染症などの可能性が高いです。
徐々に毛が薄くなっている場合には、アレルギーや内分泌疾患などが考えられます。

脱毛の範囲は?

脱毛が、どれくらいの範囲で、どのようなかたちで存在しているかは重要なポイントです。
病変がごく一部にある場合には、感染症や、局所的な刺激などによるものの可能性が高いです。
広範囲に、特に左右対称にある場合には、アレルギーや内分泌疾患などの可能性が高くなります。

痒みはある?

感染症やアレルギーなどでは痒みの症状がみられます。
皮膚を掻いたり噛んだり、床や壁に擦りつけたりといった様子がないか見てみましょう。
逆に、内分泌疾患や遺伝性疾患などでは痒みの症状はみられません。

脱毛がある犬の診察では、次のようなポイントも診断の助けになることがあります。

  • シャンプー剤や塗り薬などの使用歴、自宅でのスキンケア方法
  • 現在~過去に与えたことのあるごはんや食材
  • 新しく家に迎えた動物はいないか、その動物や飼い主様に皮膚症状はあるか

この他にも、細かい生活上の変化などについてもお聞きすることがあります。
可能であれば、犬の生活についてよく知っているご家族の方が受診できると良いですね。

まとめ

犬の脱毛病変では多くの原因が考えられます。
全身には影響がなく、一時的な問題で毛が生えなくなってそのうち自然に生えてくるのもよくあることです。
しかし、中には全身の病気や進行する病気の場合もあるので、ただ毛がないだけと思わずに動物病院で相談してみましょう。

脱毛病変を改善するためには、しっかりと検査を行って原因に合わせた治療を行うことが大切です。
犬の脱毛や薄毛が気になりましたら、お気軽に当院にてご相談ください。

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