健康診断の重要性 第2弾
2017年12月16日カテゴリ|ブログ
こんにちは。
松井山手動物病院です。
寒さが半端ないですね((+_+))
ただいまスタッフルームにこたつを導入しようか悩んでいます。。。。
そうなると、ずっとそこにいてしまいそうな自分が簡単に想像できてしまいますが(;’∀’)
こたつって本当に素晴らしい!笑
さて、前回と言っても結構前になりましたが。。。
健康診断の意味を少しだけ書かせてもらいました。
今回は実際に健診で大きな病気が見つかった子のお話です!
その子は、同居の子が健診の血液検査で肝数値の上昇が認められ、腹部エコーをあてると胆石が見つかったのでこの子も検診を!と言うことで健診を行った子です。
健診の結果、貧血と肝数値の上昇が認められました。
エコーを当ててみると、普通であればエコーでは見えてこない子宮が見えているのと、肝臓に腫瘍らしき陰影が認められました。
長さを測っている部分が肝臓の腫瘍のエコーなんですが、静止画にするとなんて分かりにくい・・・・((+_+))
オーナーと相談し、まずは卵巣・子宮の摘出手術を行うのと、それに合わせて肝臓を肉眼で確認、腫瘍らしき部分の生検を実施することに。
さて、実際に肝臓を見てみると・・・・
やっぱりありました!
実際に目で見ると明らかなものでも、エコーではぼんやりくらいしか見えないことも多いんです。
すごく高いエコーなら別かもしれませんが(笑)
今回は、肝臓のどこにあるのかを眼で確認することと生検で良悪の判断を行うことが目的だったので、少し肝臓の腫瘍部分を切除して専門の病理の先生に診断をお願いしました。
結果は、、、、、肝細胞癌!!(;´Д`)
となると、切除をして根治を目指さないといけません!
実際に腫瘍の広がりと位置を一度開腹下で確認をしているので、手術方法もイメージしやすかったです(^^)v
肝臓の切除手術は、お腹の手術の中で高難度の手術になります。
肋骨の中に隠れている臓器なため、視野確保が難しいのと大きな血管があるため大量出血の可能性もあります。
ワンちゃんの肝臓は6つに分かれていますが、今回の手術でそのうちの1つをまるまる切除することになります。
そのため、術後に残った肝臓に負担をかけ、肝不全を起こすこともあり得ます。
この子は人と同じ肝葉切除の術式を行い、無事に手術を終えることができました(*´▽`*)
切除した肝臓腫瘍も病理の先生に確認していただき、摘出は完全とお墨付きももらいました!
今のところ再発や転移の兆候もなく、非常に元気にしてくれています♪
たまたま健診で見つかったものですが、早めの対処をしてあげることができ何よりでした(^^)v
こういったことはもちろんどちらかと言えば少ないとは思いますが、健診の重要性に改めて気づかされました!
腫瘍は早期にはほとんど症状は出てきません。進行するにしたがって症状を出していきます。
もの言わない子たちだからこそ、健康診断はより意味があるのかもしれません。
可能であれば、7歳以上のシニアの子は年に1回は健康診断をしてあげてください!
どういったものがあるかなど、お気軽にスタッフまでお問い合わせくださいね(^^)/
また、18日(月)は院長がセミナー参加のため臨時休診となっております。
ご迷惑をお掛けしますが、ご了承くださいm(_ _)m
日本で有数の腫瘍の先生からいろいろ学び、知識をアップデートしてきます!
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地域の皆様にとって、安心できる病院に。
骨折
2017年10月17日カテゴリ|ブログ
松井山手動物病院です。
だいぶ涼しく、、、と言うより寒くなってきました(*_*;
そして、なにより日が落ちるのがだいぶはやくなりました!
もうすぐ、また待合は冷気との戦いになりそうです(*´Д`)
なにか良い対策ってないもんでしょうか?
アドバイスあれば随時受け付けています(‘ω’)ノ笑
さて、健康診断の重要性の話の続きを書こうかと思っていたんですが、先月に骨折の子がたて続けに来院されたのでそのお話を少し。。。。
小型犬ブーム、、、、Mダックス⇒チワワ⇒トイプードル⇒Mixと流行りは変わっていますが、若い小型犬さんで気を付けてもらいたいのが『骨折』!
Mダックスは骨がしっかりしているのでほとんど骨折はみません。
が、トイプードルはすごく1歳までの骨折が多いんです(*´Д`)
ひとえにトイプードルと言ってもそのサイズは様々。。。。
ティーカッププードルと呼ばれるような成犬でも1kg台の子もいれば、がっしり6kg台の子までいます。
1kg台の子の前肢の骨の厚さ皆さんご存知でしょうか?
大体5mmとかなんです!
割りばしと同じくらい(*_*)
先月うちで手術を行った2頭も1kg台でした。
片方の子は骨の幅が約4.1mm、もう片方の子は約5mm。。。。。
きれいに折れています。。。。そして細い((+_+))
ジャンプの際、着地に失敗して骨折と言うのが一番多いパターンですが、そりゃそれだけ細いと折れるなと(+o+)
治療法は何通りかあります。
ヒビだけであったり、ずれがない場合は外固定、いわゆるギプスのようなものを用いることもあります。
しっかり折れてる場合は、外科的な手術の適応なのですが、今一般的に多く行われているのはプレート法と呼ばれる方法です。
金属のプレートとスクリューを用いて、骨折した骨同士がずれないように固定する方法になります!
当院では、プレート法の中でもロッキングプレートと呼ばれるプレートを用いて手術を行っています(*”ω”*)
このロッキングプレート、以前までの古典的なプレートに比べ強固で骨が治るのにすごく重要な骨膜の血行阻害も少ない⇒つまり治りやすいと言う利点を持ちます!
骨折は、こじらせればこじらせるほど難易度はあがりますし、費用も掛かります。
1回目の手術でしっかり治すのが大切なので、当院ではロッキングプレート法を行っています(‘◇’)ゞ
術後はこんな感じになります。
さて、今回行った2頭の骨折。
つなげる骨自体すごく細いので、プレートもスクリューも必然的にすごーく小さくなります。
用いたスクリューの直径、、、、それぞれ1.2mmと1.7mm!
落としてしまったらもうどこに行ったか分からないサイズ(笑)
手術した2頭とも今は自宅で走り回っているんですが、まだ完全に骨がくっついたわけではありません!
骨のくっつき具合を見ながら、スクリューとプレートを除去して、そのあとスクリューの入っていた穴がふさがるまでは気が抜けません(*´Д`)
オーナーさんもドキドキですが、手術したこっちもまた折れたりしないかとドキドキです( >_< )
1歳までの小型犬の子犬を飼われている方は十二分にお気を付けくださいね!
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眼科・歯科・胆嚢のセミナーに参加してきました!
2017年09月15日カテゴリ|ブログ
こんにちは。
松井山手動物病院です。
だいぶ涼しくなり、病院の待合の熱気も落ちついてきました(^^)/
今度はガラスから冷気がやってくるんですが・・・(*´Д`)
それまでの快適な時期が長く続けばいいのに!と願ってやみません。。。。
また、週末には台風がくるみたいですね。
今度は稲が倒れないか心配です(*_*)
稲が倒れると、稲刈りの労力が増すんですよね!!
うまく稲刈り機が刈り取ってくれないという・・・・
実家が米を作っているので、あまり普通の方がされない心配をしています(笑)
この時期は、比較的動物病院が落ち着く時期なのでセミナーや学会が多く開催されます。
7月は大きな学会で発表させていただく機会に恵まれましたが、普段は著名な先生方から様々な知識を吸収させいただいています。
先日は、所属している京都の有志の獣医師勉強会で眼科のセミナーに、また別の日には関東の歯科で有名な先生のセミナーに参加してきました(^^)/
どちらも診察終わりの夜遅くからの開始でしたが、非常に有意義な時間を過ごせました!
8月の末には、休診日を利用して東京に胆嚢のセミナーにも参加してきました。
新幹線乗り慣れな過ぎて前日からドキドキでした(笑)
医療も獣医療も日進月歩で発展しています。
数年前まで一般的だと思われていたことが、今では否定されているなんて言うことも往々にしてあります。
どんな仕事もそうですが、現状に満足していてはその先には進めません。
常に新しい知識・技術勉強し身につけることで、動物たちにベストな治療を提案することができます。
これからも、セミナーや勉強会参加のため、休診日ができたり診察が早く終わることもあるかと思いますが、より良い獣医療の提供のためご了承くださいm( _ _ )m
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健康診断の重要性
2017年08月14日カテゴリ|ブログ
こんにちは。
松井山手動物病院です。
お盆ですね。
皆さん里帰りされてるんでしょうか?
うちは奥さん共々実家が近いので里帰りと言う感覚がありません!
渋滞情報を見ると、大変だなー・・・と毎年思っています。
平和なお盆。病院の前を通る他府県ナンバーの車の列を見ながら、病院でゆっくりブログを書いています(笑)
そう!お盆もカレンダー通り診察中です(‘◇’)ゞ
よく来られるオーナー様方に『休みないの!?』と驚かれますが、ありません(笑)
ペットホテルや入院の子もいるので、結局病院にいるんですよね(@_@)
それにどこに行っても人も多いし!!
っと自分をなだめています(笑)
さて、今回は健康診断の重要性です!
健康診断、皆さんされていますか?
健康診断には大きく2つの意味合いがあります。
1:明らかな病気がないかのチェック
2:個々のデータを積み重ねていくことで、その子自身の基準範囲をつくる
さて、1番。
どこまでの検査をするか、例えば、血液検査、エコー、レントゲンなどなど。
によって発見できる病気も変わってきます。
レントゲンは骨、心臓の大きさや肺の様子、エコーは腎臓など内臓の大きさや形を見ることは得意ですが、レントゲンやエコーをしても、血糖値やコレステロール値は分かりません。
それぞれの検査によって得意・不得意があるため、組み合わせることで病気を発見できる確率があがります。
ただ、全ての検査をしたからと言って、100%病気を発見できるものでありません。
そこも人と同様です(*_*;
さて2番。
血液検査をすると、自分の検査結果が『基準範囲』の中に入っているかが目安になります。
この『基準範囲』どんなものかご存知でしょうか?
同じ血液検査をしても、測る機械により基準範囲は少し前後します。
これはそれぞれの機械で、健康な子の何千何万と言う検査結果の上、下の数%を除いた間の値を基準としているものなんです。
そのため、基準範囲から少し外れても健康と言うこともあるし、基準範囲内でも異常と言うこともあり得るんですよね。。。。
異常を見つけるうえで、大多数の子の基準範囲よりも優れているのが、その子自身の血液検査の積み重ねによる基準範囲です。
これはどういうことかと言うと、、、、
1歳から毎年血液検査をしていて、ある検査結果がそれまではずっと同じような値だったのに、ある歳に急に数値が上がった。
でも、機械の基準範囲内です。
と言う場合、機械の基準範囲内ではあるけれど、異常である場合が結構あるんです。
信頼すべきは
大多数の子の基準範囲 < その子の血液検査を積み重ねたデータ
と言うことです。
若いから健康診断は必要ないですかと聞かれることがあるんですが、若い場合大概は異常は見つかりません。
それこそ、健康ですね!となるのですが、異常を見つけるというよりは若くて健康な状態の時のデータを蓄積して、年齢がいったときに異常をとらえやすくする、と言う意味合いで健康診断はしておいてあげるべきだと思っています。
しゃべれない子たちだからこそ、人より余計に積み重ねたデータが重要です!
7歳までは年に1回、シニア期に入る7歳以上は半年に1回は健康診断をしてあげてくださいね(^^)/
回数多く見えますがわんちゃん、ネコちゃんにとって人の1年は4,5に年相当します!
と言うことは半年に1回は、僕らの感覚で2,3年に1回です。
ちょっと今回は小難しいお話でしたが、次回は実際に健康診断で見つかった病気のお話をさせていただきますね(^^)/
何かわからないことや、聞きたいことがあればお気軽にスタッフにお尋ねください♪
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結石!!
2017年06月23日カテゴリ|ブログ
こんにちは。
松井山手動物病院です。
明日、6月24日(土)は臨時休診となっています。
また、7月8日(土)は院長が学会発表のため、臨時休診とさせていただきます。
ご迷惑をおかけいたしますが、ご了承ください。
ご来院の際はご注意ください。
梅雨に入ったらしいですが、全然雨が降らないですね。
うちの実家が農家をしているので、米やら野菜への影響が心配です(*_*)
外に出かけたりとかは雨じゃない方がうれしいんですけどね(^^;
さて、当院ではここ最近『結石』で手術を行うことが多かったのですが。。。。
その結石と言うのは、、、、尿路結石!!
ヒトだと悶絶するくらいの激痛らしいですね(;´Д`)
みんなワンちゃんなのですが、1頭は尿管結石、2頭は尿道結石。
尿管⇒腎臓で作った尿を膀胱に運ぶ管。
尿道⇒膀胱にためた尿を体外に出す管。
どちらも詰まってしまえば、尿が出なくなってしまい命に関わります。
その原因となる結石は、その子の体質と食餌・水(ミネラル分の多いもの)で尿中に結晶がつくられ、その結晶が集まってできたり、膀胱内での炎症や細菌感染によりできた核の周りに結晶が沈着することでつくられます。
そのため、食餌や水の変更が治療の鍵となるのですが、非常に再発が多いんです(*_*;
今現在、たくさんの尿石用の食餌はありますが、どれも『石を出来にくくする成分に調整されているもので、絶対に石が出来ないという食餌はない』んです!
そのため、石の成分によって食餌の種類を選び、実際に与えてみて尿検査やエコー検査、レントゲン検査で新しく結石が出来てこないかの定期的なチェックが必要です。
その食餌が合わない様であれば、食餌を再度変更し同様にチェックをしていきます。
食餌療法がメインになってくるので、療法食を食べない子はひじょーーーーに困ります(;´Д`)
ひとたび結石が出来てしまうと、溶けるタイプの石であれば食餌や薬で溶けてくれることもありますが、溶けないタイプの石は自力で出してくれなければ、外科的に取るしかありません!
そして、溶けるタイプの石も溶けるまで時間がかかるので、その間に詰まってしまうことも。。。。
↑取った石です。
一番左のたくさんあるのは尿道結石の手術をしたワンちゃんの膀胱の中にあった石。
細かいのが無数にあります(^^;
その右側のが尿道に詰まっていた石。
一番右側のが、別のワンちゃんの尿道に詰まっていた石です。
とげとげしていてめっちゃ痛そう・・・・
自分だったらこんなん詰まってたら、、、この世の終わりみたいになってそうです(;・∀・)
大概の尿道に詰まった石は、膀胱の中に押し戻せるのですが、手術をした子たちは尿道粘膜にがちっと食い込んでいて無理でした(+_+)
手術をして、みんな今はおしっこもちゃんとできて元気にしていますが、今後もずっとケアが必要です!
過去に尿石症と言われたことがあれば、一度チェックをしていただければと思います!
もしかすると、知らぬ間に石が出来てたなんてことも。。。。。(;・∀・)
お気軽にご相談くださいね(^^)/
あっ、最後になりましたが産休中の聖子先生、無事に男の子が生まれました(*´▽`*)
産休明けまでもうしばらくお待ちください♪
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