オトスコープ・炭酸泉を導入しました!
2025年11月11日カテゴリ|お知らせ
耳の内視鏡と呼ばれる『オトスコープ』を導入しました!
従来の耳鏡と異なり、耳の奥のほうまでしっかりと観察することができます(*^^)v
これにより、中耳炎の診断・治療がしっかりとできるようになります。
モニターで見ていただけるので、一緒に確認してみてください!
また、トリミングサロンで炭酸泉を導入しました(*‘ω‘ *)
炭酸泉の効果は様々です。
追加料金なしで施術させていただきますので、ぜひ違いを体感ください♪♪
犬の僧帽弁閉鎖不全症と利尿剤|命を守る大切な薬
2025年11月07日カテゴリ|コラム
犬の僧帽弁閉鎖不全症と利尿剤|命を守る大切な薬
犬の心臓病の中でもっとも多いのが「僧帽弁閉鎖不全症」です。
僧帽弁閉鎖不全症が進行すると心臓の働きが弱り、肺や体に水分がたまってしまいます。
たまった水分は肺水腫や呼吸困難など危険な状態を引き起こします。
そのような状態を改善するために使われる薬が利尿剤です。
利尿剤は体にたまった余分な水分を外に排出し、呼吸を楽にしてくれます。
しかし、命を守る効果がある一方、服用にあたっては注意も必要な薬です。
この記事では、利尿剤の働きや服用時の注意点などについてわかりやすくご紹介します。
飼い主様が安心して僧帽弁閉鎖不全症の治療に向き合える助けとなれば幸いです。
僧帽弁閉鎖不全症とは?
僧帽弁閉鎖不全症とは、その名のとおり心臓の僧帽弁がきちんと閉じなくなってしまう病気です。
本来、肺から送られてきた血液は左心房から左心室へ流れ、そこから全身へ送り出されます。
僧帽弁の役割は、左心室から左心房への血液の逆流を防ぐ「扉」です。
加齢などの影響で僧帽弁がしっかり閉じなくなると、血液が左心房へ逆流します。
逆流は心臓や肺にとって大きな負担です。
負担がかかった状態が続くと心臓の働きは少しずつ弱まり、やがて余分な水分が体にたまってしまいます。
水分が肺にたまると「肺水腫」と呼ばれ、命に関わる状態になることもあります。
僧帽弁閉鎖不全症は初期のうちは症状が目立ちません。
ただし、進行すると以下のような変化が見られます。
- 咳が増える
- 呼吸が苦しそうになる
- 元気がなくなる
- 食欲が落ちる
利尿剤の働きと種類
利尿剤は、腎臓に作用して体の中にたまった余分な水分を尿として外に出す薬です。
心臓の働きが弱くなると、血液の循環が滞り、体に水分が溜まりやすくなります。
水分が肺や胸にたまると、咳や呼吸困難といった深刻な症状を引き起こす原因となります。
利尿剤は余分な水分を排出して呼吸を楽にし、心臓への負担を和らげる薬です。
まさに「命を守る薬」のひとつです。
利尿剤にはいくつか種類があり、症状の重さや体の状態に応じて使い分けられます。
ループ利尿剤
最もよく使われる利尿剤です。
速やかに強い効果を発揮して余分な水分を排出します。
肺水腫など急を要する症状にも使われることが多いです。
サイアザイド(チアジド)系利尿剤
効果はループ利尿剤より穏やかですが、長く作用するのが特徴です。
ループ利尿剤だけで十分な効果が得られない場合に併用されます。
抗アルドステロン薬
ホルモンの働きを抑えて体に水分や塩分がたまるのを防ぐ薬です。
心臓への負担を減らすほか、腎臓を守る効果も期待できます。
利尿剤服用中の注意点
利尿剤は僧帽弁閉鎖不全症の治療で欠かせないとても大切な薬です。
ただし、服用にあたっては「脱水」に注意する必要があります。
利尿剤は体内の余分な水分を尿として排出するため、尿の量が増えます。
しかし、水分の摂取量よりも排出量が多くなると、体内の水分が不足して「脱水」を起こすおそれがあります。
脱水が進むと血液の流れが悪くなり、腎臓への負担となります。
「水分がたまる病気だから」「尿の量が増えて心配だから」といって飲水を制限することはおすすめできません。
いつでも新鮮なお水が飲めるようにしておくことが、愛犬の体を守る上でとても重要です。
家庭でできる体調チェック
利尿剤の服用中は、定期的なチェックがとても大切です。
動物病院では血液検査や尿検査で体の状態を確認しますが、ご家庭での観察も診断や治療に欠かせない情報になります。
普段の様子をしっかり記録し、診察のときにメモを持参すると、より適切な治療につながります。
ご家庭で観察してほしいポイントは次のとおりです。
- 飲水量:急な増減がないか
- 排尿の回数や量:回数や量の変化がないか
- 体重:週1回測定し、増減がないか
- 安静時の呼吸数:寝ているときに胸の上下を1分間数え、多くなっていないか
- 咳:夜間や明け方に増えていないか
- 元気や食欲:普段の様子と比べて落ちていないか
これらの変化は、病気の進行や利尿剤の効き具合を判断する大切な手がかりです。
飼い主様の観察が、愛犬の命を守る大きな助けになります。
まとめ
僧帽弁閉鎖不全症は、進行すると肺や胸に水がたまり、呼吸困難を引き起こす危険があります。
治療に欠かせないのが利尿剤です。
利尿剤は体にたまった余分な水分を排出し、呼吸を楽にして心臓への負担を減らす「命を守る薬」です。
ただし、利尿剤には脱水とそれに伴う腎臓への負担といったリスクもあります。
脱水を防ぐため、いつでも新鮮な水が飲めるようにしてあげましょう。
定期的な血液検査だけでなく、ご家庭での観察も治療の重要な一部です。
日々の小さな変化を記録することが、病気の進行や薬の効き方を把握する大きな手がかりになります。
毎日の観察と定期検査を続けることが、愛犬の命を守る最も確実な方法です。
少しでも不安や疑問があれば、遠慮なく獣医師に相談してください。
愛犬の健康を守るために、私たちと一緒にできることを考えていきましょう。
◎11月の診察について◎
2025年10月31日カテゴリ|お知らせ
トイプードルでよくみられる皮膚病について|ご家庭でもできる対策とは?
2025年10月28日カテゴリ|コラム
トイプードルでよくみられる皮膚病について|ご家庭でもできる対策とは?
トイプードルは、ふわふわとした毛とかわいらしいお顔から、とても人気の犬種です。
人懐っこくしつけもしやすいため、初めて犬を飼う方でも飼いやすいのも魅力ですね。
しかし、トイプードルにはかかりやすい皮膚病があることをご存知でしょうか?
今回は、トイプードルでよくみられる皮膚病について、ご家庭でできる対策とともにご紹介します。
トイプードルを飼っている方はぜひ最後までお読みいただき、愛犬の皮膚をケアする際のご参考にしていただければ幸いです。
トイプードルの特徴
トイプードルという犬種はプードルを小型化したものです。
プードルは元々、狩猟の際に水辺のカモを回収する猟犬でした。
上記の役割から、トイプードルも水を弾きやすい皮膚であり、皮脂が多めであるのが特徴です。
トイプードルには毛が抜けづらいという特徴もあります。
通常、犬の毛は
- 成長期
- 退行期
- 休止期
という毛周期をくり返すものです。
しかし、トイプードルはほぼ100%の毛が成長期であるため、毛が抜けずに伸び続けます。
トイプードルに多い皮膚病
トイプードルに多い皮膚病には、以下のようなものがあります。
犬アトピー性皮膚炎
トイプードルでは、遺伝的素因があるために犬アトピー性皮膚炎を起こしやすいと言われています。
犬アトピー性皮膚炎は、
- 環境中のアレルゲンに対するアレルギー反応
- 皮膚のバリア機能の低下
- 皮膚常在菌のバランスの乱れ
などが原因で発症します。
犬アトピー性皮膚炎になると、皮膚が赤くなったり、痒がったりするようになります。
脂漏症
脂漏症は、皮脂分泌が過剰になったり、皮膚のターンオーバーが乱れたりすることで起きます。
脂漏症の症状には、
- 皮膚が脂っぽくベタベタする
- 独特なにおいがする
- 痒みや赤みを伴う
といったものがあります。
皮膚が重なる場所に症状が出やすく、主な発症部位には、
- 脇
- 指の間
- 内股
などが挙げられます。
脂漏症の皮膚は、真菌(カビ)や細菌が増殖しやすく、症状が悪化しやすいため注意が必要です。
膿皮症
膿皮症は、主にブドウ球菌が異常に増殖することで起きる皮膚炎です。
膿皮症の症状には、
- 脱毛する
- 痒みや赤みを伴う
- 湿疹や水疱ができる
- フケがでる
といったものがあります。
ブドウ球菌は犬の健康な皮膚にも存在しますが、
- ジメジメとした環境
- バリア機能が低下している皮膚
では異常に増殖し、膿皮症を起こします。
犬アトピー性皮膚炎や皮脂バランスの崩れた犬では、バリア機能も低下するため、膿皮症を発症しやすいです。
心因性掻痒症
心因性掻痒症とは、ストレスが原因で、
- 皮膚をしつこく舐める
- 皮膚を何度も噛む
- 毛をむしる
といった行動が見られる病気です。
トイプードルは賢く繊細なため、環境の変化や長時間の留守番などからストレスを感じ、発症してしまうことが多いのです。
トイプードルの皮膚病への対策
トイプードルの皮膚病を予防するには、
- 皮脂が過剰にならないようにする
- 皮膚のバリア機能を維持する
- ストレスをできる限り減らす
といった対策が効果的です。
具体的にご家庭でできる対策についてご紹介します。
シャンプー
シャンプーをすることで、皮膚の汚れや過剰な皮脂を取り除くことができます。
皮膚を衛生的に保つためにも、定期的にシャンプーすると良いですね。
シャンプーには、
- 脱脂作用の強いもの
- 保湿に特化したもの
- 抗菌成分を含むもの
など、さまざまな種類があります。
愛犬の皮膚の状態に合わせて、適切なシャンプーを選びましょう。
保湿
健康な皮膚を保つためには、保湿も重要です。
保湿をすることで、皮膚のバリア機能を維持することができ、皮膚病の予防につながります。
定期的なトリミング
トイプードルはトリミングが必要な犬種です。
伸びすぎた毛や毛玉は皮膚を不衛生にしてしまうため、定期的にトリミングを行いましょう。
腸内細菌叢の正常化
腸内細菌叢のバランスが正常に保たれていると、免疫機能が高まり、皮膚のバリア機能を維持することにもつながります。
栄養バランスの良いフードを使用するほか、乳酸菌などプロバイオティクスのサプリメントを活用するのもおすすめです。
ストレスの緩和
犬にストレスがかかっている場合でも、原因を排除するのがなかなか難しいことも多いですよね。
ストレスの緩和のために、
- リラックス成分を含むサプリメントの活用
- 犬との触れ合いの時間を増やす
- 散歩やボール遊びなど運動させる
などを取り入れていただくのがおすすめです。
まとめ
いかがでしたか?
トイプードルは毛や皮膚の特徴から、さまざまな皮膚病を起こしやすい犬種です。
しかし、ご家庭でも皮膚病への対策を取り入れることで、皮膚病を予防したり症状を緩和したりすることができます。
当院は皮膚科にも力を入れております。
トイプードルの皮膚のベタつきや痒みでお悩みの方は、ぜひ当院までお気軽にご相談ください。
よくあるご質問(Q&A)
Q1. トイプードルはどうして皮膚病になりやすいのですか?
A1. トイプードルは皮脂が多く、被毛が抜けにくいため蒸れやすい体質をしています。
さらにアトピー性皮膚炎や脂漏症を起こしやすい遺伝的背景もあり、皮膚トラブルが起こりやすい犬種といえます。
Q2. 自宅でできるトイプードルの皮膚病対策には何がありますか?
A2. ご家庭では、定期的なシャンプーや保湿、毛玉を防ぐトリミングがとても大切です。
あわせて腸内環境を整える食事管理や、ストレスをためない生活環境づくりも皮膚の健康維持につながります。
Q3. トイプードルのかゆみは様子見でも大丈夫ですか?
A3. 軽いかゆみに見えても、アトピー性皮膚炎や膿皮症などの病気が隠れていることがあります。
かゆみや赤みが続く場合は自己判断で様子を見ず、早めに動物病院で原因を調べてもらうことが大切です。
松井山手・八幡・枚方・長尾の動物病院
松井山手動物病院
◎フードの日ついて◎
2025年10月23日カテゴリ|お知らせ









