仔猫の大腿骨骨折
こんにちは。
院長の奥田です。
いつになっても、ニュースは新型コロナウイルス感染症の話題ばかりですね。。。
緊急事態宣言も延長されるのかどうなることやら(*_*)
早く明るいニュースで持ちきりになってほしいものです!!
さて話が変わって。
ここのところ、ちょこちょこ整形外科の手術をしています。
手術はほとんど毎日行っているのですが、やはり圧倒帝に多いのは去勢、避妊などの予防手術です。
整形外科の手術はそこまで頻度が多くないので、執刀するときはいつも以上に気合が入ります(/・ω・)/
今回手術を行ったのは子猫ちゃん。
その子猫ちゃんは保護された子だったのですが、ある日急に右の後ろ足の使い方がおかしいと来院されました。
触診でも痛みが認められ、状態の確認のためにレントゲンを撮ってみると、、、
右の大腿骨の骨頚部が骨折していました。
そりゃ痛いはずです(*_*)
治療法としては、
➀ピン固定
②骨折している部分を切除する、大腿骨頭切除術
➂全股関節置換術
があります。
それぞれにメリット、デメリットがあって
➀ピン固定:うまく癒合してくれれば、本来のパフォーマンスが可能。ただし、うまく癒合しなかったり、壊死したりと術後のトラブルは多い。
②大腿骨頭骨頚切除術:日常生活には問題ないが、本来のパフォーマンスより少し劣る。痛みをとる緩和的な手術。
➂全股関節置換術:ほぼ本来のパフォーマンスが可能。ただし、すごく難しく費用も高い。
こんな感じになります。
オーナー様と相談の上、大腿骨頭骨頚切除術と言う方法で手術を行いました。
この手術は、大腿骨の骨頭と骨頚を切り落とし、痛みの原因となる部分を取り除く手術法です。
完全な機能改善を目的とした手術ではなく、痛みをとり、機能障害を改善させる目的で実施します。
手術後は線維性の『偽関節』ができ、それが支えになるため関節がなくなってしまっても歩行は可能で、日常生活は問題なく過ごすことができます。
術後はこのような感じになります。
骨同士がこすれると痛みの原因になるため、股関節と大腿骨が当たらないように骨折片を除去しトリミングしています。
術後の経過は良好で、今では元気よく走り回っています!
猫ちゃんは順応能力が非常に高いため、言われなければ手術をしたと分からないくらいです(*^^)v
痛みから解放されてくれてなにより(*´▽`*)
~京田辺・八幡・枚方・長尾の動物病院なら松井山手動物病院まで~
地域の皆様にとって、信頼・安心できる病院に。