外に行く猫ちゃんは要注意!!
こんにちは。
院長の奥田です。
新型コロナウイルス感染症の猛威がなかなか落ち着かないですね。
オリンピックも含めてどうなってしまうのやら(*´Д`)
早く、『これが効く!』というような治療法が見つかることを願ってやみません(>_<)
さて、お外に行く猫ちゃんは非常に注意をしてほしいことがあります!
それは、『外傷』!!
この外傷には、ほかの猫ちゃんとのケンカや交通事故、高所からの落下を含みます。
今回は、おそらく高所から落下した猫ちゃんのお話です。
*以下に手術中の写真があります。ご覧になられる際はご注意ください。
その猫ちゃんは、お外に行く子で、帰ってきてから呼吸が苦しそうと夜間救急病院に行かれました。
そして、各種検査を行い、診断された病名は外傷性横隔膜ヘルニア。
外傷性横隔膜ヘルニアは、交通事故や高所からの落下の衝撃により、胸とお腹を隔てる横隔膜が破れ、お腹の臓器が胸の中に飛び出てしまう病気です。
そうなってしまうと、肺が臓器に圧迫され、呼吸困難になり命にかかわります(*_*)
ちなみに、レントゲンだとこう写ります。
後から出てくる術後のレントゲンと比べてもらうと全然違います!
夜間救急病院で朝まで入院ののち、当院に来院されました。
状態の安定化をはかるため、すぐさまICUにて入院となりました。
幸いにも夜間救急病院での対応がよく、呼吸はしんどいものの状態は安定してくれていました。
外傷性横隔膜ヘルニアは、手術以外では治すことができません。
ただ、手術もそうですが、麻酔のリスクも一般的な手術に比べ高いものとなります。
言われている周術期死亡率は20~30%。。。。
耐えてくれることを願い、万全の準備をしながら手術実施です!
お腹を開けると、本来あるはずの場所に臓器がない。
肝臓も胃も見えません。
優しく臓器を引っ張ってくると、胸の中から出てくる出てくる(*´Д`)
横隔膜の上半分が破れ、胸の中に入り込んでいました。
本来あるはずの横隔膜がないので、お腹から肺が見えるという。。。。
破れてしまった横隔膜を本来の位置に縫い付け、肺のふくらみを確認し、手術は終了です。
手術後のレントゲンはこんな感じに。
ちゃんと横隔膜で胸とお腹が分け隔てられています(*^^)v
術後に様々な問題も出やすいのですが、経過も良く無事に帰ってくれました♪
よかったよかった(*’▽’)
お外に行くということは、危険がいっぱいです!
なるべくお家の中で飼ってあげてくださいね(>_<)
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