瞼のできものと脾臓のできもの
2016年02月19日カテゴリ|ブログ
こんにちは。
松井山手動物病院です。
最近は少し暖かくなったかと思いきや、また寒の戻りがあったりと体調を崩しやすい気候ですね。
実際うちの家はみな風邪気味です(^^;
治りかけてはうつし合ってるんじゃないかと。。。
来院される子たちも下痢がすごく多く感じます。
人も動物も体調の変化には気を付けてあげてください☆
さて、先日行った手術のお話を少し。
主訴は瞼のできものが段々大きくなってきてるとのことでした。
上瞼になかなか大きいできものがあります。
上瞼の幅の1/3位といったところ。
このできものが目の表面とこすれて角膜炎も起こしていました。
瞼のできものは基本的にはマイボーム腺種と呼ばれる良性の腫瘍のことが多いのですが、癌のこともあります。
良性でも悪性でも増大傾向があり、症状を呈しているのであれば外科的な切除が治療になります。
小さい腫瘍なら気にせず切除、縫合でよいのですが、大きくなるとただ単に切除、縫合すると瞼が短くなり見た目の左右差が出てきてしまうことがあります。
美容の問題なので、生命に関係するわけではないのですが、瞼の形成手術が必要になるケースもあります。
今回の腫瘍は、それなりに大きかったため左右差が出てしまう可能性があったのですが、、、、、
手術直後です。
殴られた後のように瞼が腫れています(^^;
それが、、、、抜糸の時には!!
左右差もほぼわからないくらいにきれいになってくれました(^^)
本人も目の違和感が解消できてよかったかなと思います♪
この子は実は瞼のできものだけではなく、お腹にもできものを持っていました。
診察時の腹部触診で普段は触れない塊が上腹部に。。。。
脾臓の腫瘍でした。
しっかり触診をしないと見逃してしまいます。
特にお腹の中の腫瘍は見た目にはわからないので、症状が出て発見されるケースがほとんどです。
触診で触れないことも多く、今回は発見できてなによりでした(^^)
脾臓の腫瘍は、あるデータによると2/3は悪性でその2/3は血管肉腫と呼ばれる悪性度の高い腫瘍だと言われています。実際の印象としてはもう少し悪性の割合は低いと思いますが。
脾臓は切除しても生活には支障がないため、脾臓の腫瘍が認められた場合、良性悪性に関わらず脾臓の摘出を行います。
悪性の場合はもちろん、良性でも摘出を行うのはなぜか?
良性であっても増大することがあり、なおかつ脾臓腫瘍は血液に富みます。
腫瘍は普通の組織に比べるともろいため、何かの衝撃で破裂をすることがあります。
そうなると、お腹の中で大出血を起こし、亡くなってしまうことがあります。
*以下に刺激の強い画像があります。ご覧になられる際は注意してください。
ぽこっと膨れている部分が腫瘍です。
一部、以前に少し破裂した箇所がありました。
病理結果は良性(^^)
切除してしまえばもう大丈夫!
見た目に気づかない隠れた病気も診察で見つけてあげることもできます。
定期的に健診に来てあげてください(*^-^*)
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