もうすぐ春
2017年03月10日カテゴリ|ブログ
こんにちは。
松井山手動物病院です。
少し暖かくなってきたかなと思えば、また寒く。。。
早く本格的に春が来てほしいものです(;´Д`)
さて、3月12日(日)は院長が狂犬病集合注射の説明会出席のため臨時休診となります。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
なぜか1,2月は手術の予定が多くほぼ毎日だったのですが、3月に入りだいぶ落ち着いてきました。
春休みの関係なのか、ペットホテルの予定がちょこちょこ入っています。
皆さん旅行なんでしょうか。
・・・いいなーーー(笑)
友人の院長は、休診日の前日の仕事終わりに車でディズニーランドに向かい、車中泊して翌日ディズニーランドを堪能して帰ってくるという強硬プランをしていたりしますが、なかなか自分にはそのバイタリティは持てません((+_+))
近場の温泉でも行って、ゆっくりしたいものです(*´▽`*)
さて、今回のブログは先日手術を行ったあるワンちゃん!
去年末から、後肢の跛行で通われていました。
診断名は前十字靭帯の断裂。
もともとすごく活発な子だったのですが、急に後肢を挙上するようになったとのこと。
診察してみると膝が腫れていました。
レントゲンを撮ってみると、いわゆる『膝に水がたまった状態』。
もともと関節の中には潤滑をよくするために少量の液体(関節液)が入っています。
炎症などにより関節内に問題が起こると、その液体の量が増えるんです。
どんなふうに見えるかというと・・・
「L」の側が正常な肢、無いのが跛行している肢です。
関節液はというと
赤で囲ったところになります。
患肢の方が明らかに液の量が増えています!
前十字靭帯断裂は変形性関節症や関節炎などに続発して起こる疾患で、膝の安定化を行っている前十字靭帯が脆くなり、部分断裂を繰り返し最終的には完全断裂に至ります。
部分断裂の時は、跛行⇒しばらくすると回復⇒また跛行と症状を繰り返しますが、完全断裂になると患肢を完全挙上し足先もつけないことが多いです。
完全断裂に至る前に診断し、治療を開始する方が良いと言われています。
治療は2通り!
体重が軽い子(~5kg)もしくは症状が軽度なものであれば保存療法が可能です。
安静と体重管理、消炎鎮痛剤の投与で経過を見ていきます。
保存療法にうまく反応しない場合や体重がある程度ある子に関しては外科手術が適応となります。
ただし、この外科手術はあくまでも跛行と言う症状の改善を行うもので、根本的な原因である変形性関節症や関節炎などを治すものではありません。
そのため、手術をしても体重管理をしながら変形性関節症や関節炎と付き合っていくことになります。
体重管理は非常に重要です(>_<)
太ってるとその分膝にかかる負担は増えますからね!
この子は症状の改善がいまひとつだったため手術に踏み切りました。
手術法はいろいろあるのですが、当院では『関節外法』と言う方法で手術を行っています(^-^)
切れてしまった靭帯の代わりに太いナイロンの糸を使って膝を安定化し、体が対応するまでの期間そのナイロンの糸に頑張ってもらうと言う方法です。
術後の経過は順調で、委縮していた筋肉も徐々につき、跛行もなくなりました(*´▽`*)
ただし、前十字靭帯断裂は1-2年以内に高確率で反対側も切れると言われているため注意が必要です!
ちなみに、膝が悪いのかどうかお家で簡単に目安にしてもらえるものがあります!
お座りをしたときにちゃんとした姿勢をとれていますか?
足を投げ出してしまう子は要注意です!
その場合、足を投げ出す方の膝もしくは股関節が悪いことが多いので、そのような子は一度診察に来てあげてください(^^)/
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